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2017年12月12日 寺垣外窯 杉本玄覚貞光 侘び寂展 若宗匠添釜

2018年07月13日(金)
旧臘十二日、新宿・京王百貨店6階の「京王ギャラリー」にて開催されておりました杉本貞光(玄覚貞光)様の個展「侘び寂展」において若宗匠がお席持をされ、終日大勢様がお見えになりました。
当日は会場に併設されております茶席「京翔」にて、若宗匠がお点前をされ、半東は峯雪先生が務められました。お道具組の中での杉本様の作品は花入と水指とお茶盌でした。
床の御軸はご流祖の自画讃ではなく、盛廣宗屋の画にご流祖が讃を寄せられた「福俵の画讃」。珍しいものであると承りました
どっさりと年の納めや福だわら
伊賀の花入にお花は寒菊に南京櫨が生けられ、香合は往く酉年の名残に二代自得斎手造の鴛鴦の香合。赤樂に金箔が捺された豪華な作。また書院にもご流祖作の赤樂茶盌、銘「比良」が飾られておりました。
台目棚に信楽の水指は堂々とした佇まい。杉本様のお話では一番大きい水指を持ってこられたとのこと。茶器は宗湛好、二代自得斎箱書の竹の薄茶器。そして主茶盌は黒樂の長次郎写、替茶盌は遊戯(ゆげ)粉引。「遊戯」とは〝遊戯自在〟から取られており、煩悩世界を彷徨した末に再び無心で真理の世界を遊ぶ禅の極意を表す語。作者・杉本貞光様の心境が感じられる作でありました。また茶杓は若宗匠と杉本様の師である大亀老師作の銘「君」。若宗匠の「紹雪」道号披露の際にいただいたという想いの籠もった記念のお茶杓でありました。
ともに大亀老師に学んだ思い出をお聞きしておりますうちに、こちらもしみじみとした気持ちになってきた平成二十九年の納めのお席でございました。
㈰茶席〈京翔〉当日の床
㈪「福俵の画讃」
㈬お点前をされる若宗匠と半東の峯雪先生
3-04 _5219

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