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平成二十八年十一月号 其の三

2016年12月1日(木)

東京茶道会茶会(十月)
十月九日(日)護国寺
十月の東京茶道会茶会は、川崎大師「御供茶式」と同じ十月九日(日)に護国寺にて開かれ、江戸千家からは塚田宗静様が楓の間にてお席主をお務めになりました。毎年のことながら、今年もこの日は川崎大師の御供茶式と同日。よって短時間での取材となりましたこと、お席主はじめ関係者の方々にお詫び申し上げます。
今回の楓の間は八畳の設え。床には宙宝和尚の筆で、円相の下に大きく「明歴々」と書かれている御軸。円相を満月に見立てれば、もうそれだけで秋の気配が濃厚なお席となります。唐物手付籠にお花も盛り沢山。これはご社中の方々のご協力によるものとのこと。
その他お道具組の詳細は下記のお会記を御覧いただくとして、ここでは特に印象的だったいくつかを。豊平翠香作の大棗は細かな筆遣いが見事な菊蒔絵。これは先代翠仙氏の遺された鼠の毛の筆があったから出来た技法というお話も興味深く、また主茶?の高麗が微妙な濃淡のある色合と均整のとれた姿が美しい逸品。一方替茶?の古萩がどっしりした平茶?で実にバランスの取れた組合せだと拝見した次第。
朝から時に強く雨の降る天候でしたが、早くからお出ましになったお客様方とともに、落ち着いた佇まいのあるお道具組によって、一足先に深まりゆく秋を感じとれた護国寺「楓の間」のお席でありました。
〈会記〉
平成二十八年十月九日
東京茶道会茶会
於 音羽護国寺 楓の間
主 塚田宗静
床 宙宝筆
明歴々
花  
紀伊上臈杜鵑 東雲杜鵑 山芍薬 千振 河原撫子 霜柱の花 藤袴 山牛蒡 浜菊
花入 唐物手付籠
香合 堆黒
風炉釜 唐銅切合せ 弥右衛門造
大板 真塗
先 寄木菊透し 信斎造
当代箱花押
水指 細水指 高取 味楽造
茶器 菊大棗 翠香造
当代花押
茶碗 高麗
替 古萩
茶杓 当代家元作 銘 山路
建水 累座 翠嵐造
蓋置 赤楽 了入造
御茶 寿泉の白 ほ里つ詰
菓子 小芋 清晨庵製
器 手付黄瀬戸 増三造
以上


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