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2018年4月4日 作陶四十五周年 六代浅見五郎助 茶陶展 若宗匠添釜

2018年09月27日(木)
日頃から御宗家とは所縁の深い浅見五郎助様の作陶四十五周年記念の個展が四月四日から十日まで日本橋三越本店六階・美術特選画廊にて開かれ、その初日にあたる四日(水)に若宗匠が添釜をされました。特選画廊のなかでも特に広い会場に設けられた立礼席では高円卓にて峯雪先生がお点前をお務めに。
床にはご流祖筆の柳の画讃。大胆に描かれた柳の画に「花紅」の讃、これによって〝柳緑花紅〟を表されているとのこと。初夏のような陽気だったこの日の季節感に相応しい御軸でした。またその豊かな表現力と、最晩年とは思えぬ筆勢に多くのお客様方も驚かれておりました。
浅見五郎助様作の焼締花入には、白い花が注連縄を思わせるその名も注連(しめ)(七五三)桜に、春の台(うてな)椿というどちらも珍しいお花でした。香合はお祝いの席らしく時代の扇面松竹梅蒔絵。
高円卓にご流祖好の剣釜は二代長野垤志作。一元斎在判の茶器もお目出度く且つ重厚感のある鶴の巣籠蒔絵。鶴の巣籠のモチーフを金蒔絵と螺鈿細工とで巧みに描いてある豪奢な作でした。
お茶盌はどちらも浅見五郎助様の作。主茶盌は十干十二支と四君子が描かれた色鮮やかな祥瑞写。替茶盌は地のごく薄いピンク色が春らしく感じられた刷毛目。茶杓はお家元作の銘「若みどり」。
東京は桜が終わり新緑の季節に入り、どこか落ち着いた気分が漂うなか、素晴らしいお茶盌で御茶を頂戴できた有難い一日でありました。

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