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2019年11月2日 第四十回池袋コミュニティ・カレッジ 秋の合同茶会 お家元席持

2019年12月13日(金)
日付は遡りますが、「孤峰忌」前々日の十一月二日(土)、護国寺において「第四十回池袋コミュニティ・カレッジ 秋の合同茶会」が開かれ、お家元が〈不昧軒〉にてお席持をされました。全体で八席が設けられた大茶会。天候にも恵まれ大勢様がお出ましになりました。
池袋コミュニティ・カレッジにて学ばれている方々にとっては、日頃の御稽古の成果が発揮できる大事な場。皆さん交代で様々な役廻りを務められました。お家元も毎回御挨拶とともに適宜御指導もされ、水屋では若宗匠や峯雪先生がサポートをされましたので、心強いことだったと思われます。
〈不昧軒〉のお道具組については当日配布されたお会記を掲載いたしますが、まず床にはご流祖筆の「飛石之画讃」
口切や客を松葉の敷ごころ
霜よけの敷松葉とお客を待つ心を掛けたご流祖らしい洒脱な御軸でありました。宋胡録の花入には妙蓮寺椿に白花萬作の照葉。香合は六角の織部。
お会記に松地紋とのみ記されたお釜は寒雉作の繰口丸釜。雪輪雪華紋と大燈紋の金蒔絵が施された炉縁と一元斎好み金銀熨斗目の風炉先のお取り合わせ。真塗の孤峰棚(米棚)には辻焼の水指。末広型の胴には色とりどりの大燈紋が描かれ、お棚とともに金銀熨斗目の風炉先に映えておりました。茶器は明るい朱色が印象的な菊蒔絵棗。
主茶盌は絵御本で、正面の花クルス風の模様が珍しく、お客様方もじっくり拝見されておりました。替茶盌は彫り三島風の唐津。やや小振りながら均整の取れた形が手によく馴染み、飲みやすいと好評でした。茶杓はご流祖作の銘「時雨」。
御軸が表しているように、全体に軽くくだけた雰囲気のお席になっていたのは、大切な勉強の場でもあるお席で、皆さんがあまり緊張されないようにとのお家元のお心遣いかと拝察。しかし、いくつか珍しいお道具も拝見でき、こちらも気軽な気持ちでお茶席を堪能できた有難い一日となりました。
〈会記〉
令和元年十一月二日
護国寺 不昧軒 主 川上不白
床 流祖筆 飛石之画讃
花  妙蓮寺椿 白花万作の照葉
花入 宋胡録
香合 織部 六角
釜  松地紋 寒雉造
風炉先 一元斎好 熨斗目
炉 縁 雪輪蒔絵
棚  孤峰棚
水指 辻焼 大燈紋
茶器 菊蒔絵棗
茶碗 御本
替 唐津三島
茶杓 不白作 銘 時雨
建水 高取
蓋置 夜学
御茶 松の齢 味岡松華園詰
菓子 上がり羊羹 半田松華堂製
器 縁高
以上

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