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2020年2月3日 川崎大師節分会・追儺式

2020年03月17日(火)
二月三日、本年も川崎大師平間寺様での由緒ある節分会・追儺式(豆撒き式)に、お家元と若宗匠がご参加になりました。
やはり今年は暖冬なのでしょうか、当日はポカポカとした陽気。空も晴れ上がった誠に心地よい一日でありましたが、思えばこの時期はちょうど〈新型コロナウィルス〉報道が始まったばかりの頃。たしかに「例年より外国人観光客が少ないかな」などと思いつつ境内を散策しておりましたが、豆撒き式には例年通り大勢様がお出ましになっていたこともあり、さして気にもしておりませんでした。それが数週間後にこれほど深刻度が増す事態になるとはこの時は思いもよらず、まだ呑気に日々を過ごしておりました。
午後一時十五分、法螺貝の音が大きく響き、お練りが境内の信徒会館を出発。先頭に「平間寺」と記された高張提灯が二本高く掲げられ、続いて法螺貝を吹く山伏姿の御先達、そして御参会の善男善女の方々とともに、お家元と若宗匠は境内をゆっくりと歩まれて大本堂にお入りになり、内陣右側に用意された座席の一列目に着座されます。最後に御貫首藤田隆乗大導師猊下が御入堂になり、一時三十分よりの節分会追儺式修行の開始となります。
堂内はいつものように御参詣の方々が続々と御参集になり外陣はすぐにいっぱいに。まずは全員が声を合わせて御宝号「南無大師遍照金剛」を五たび唱えます。次いで願文が読み上げられ諸願成就の御祈願いたしました。
大太鼓の音が堂内に響きわたり、僧侶方の読経が始まりますと、いよいよ大導師猊下による特別大護摩供修行となります。御本尊「厄除弘法大師」の前に設けられた護摩壇で焚かれた護摩木の炎が高く立ち昇ってゆく様はいつ拝見しても荘厳そのもの。お家元や若宗匠のお顔も炎に照らし出されておりました。まさに〝厳粛な秘法〟(川崎大師HPより)であるとつよく感じられた次第です。
御参列の方々のお名前が呼び上げられ、福升を受け取られて御本尊に合掌し大本堂前へ御退出。こちらでは恒例の記念写真撮影となり、今年もお家元と若宗匠は、御貫首藤田隆乗猊下のお隣りに着座されました。
撮影後は改めて境内のお練りがあり、前述の通り大勢様がお待ちになっている薬師殿前の豆撒き式会場の特設舞台へ移動されます。毎年その大きさと長さに驚かされている特設舞台中央へ進まれたお家元と若宗匠は、大導師猊下、豆撒講講元様と並んで福豆の仕度にかかり開始の合図をお待ちになります。
やがて午後二時、大太鼓の音とともにいっせいに「福は内」の大音声があがり、追儺の豆撒きが始まります。お家元と若宗匠はにこやかに壇上から盛んに福豆を撒かれておられました。
一陽来復の春を迎えて、今年も御流儀の皆様方の〝除災招福・開運満足・家内安全〟を御祈願されたお家元と若宗匠でありました。
(「孤峰 江戸千家の茶道」令和二年三月号より)

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